みなさん、こんにちは EMBAUMER です。
今年も台風1号が遥か南の海上で発生しました。沖縄地方では既に梅雨入り
してしまいましたが、6月に入ると日本各地で梅雨入りを迎えます。
そこで今回は、梅雨シーズンでの洗濯で気を付けなければいけない事と
湿度によって発生しやすい衣類のカビやニオイを防ぐ方法の豆知識です。
梅雨時の洗濯で気を付けなければいけないこと
「1」汚れたまま、湿ったままの状態で衣類を放置しない
気温が20℃以上に上がり、湿度も高い環境の中に汚れて湿ったままの
衣服を放置すると嫌なニオイやカビが発生します。
ニオイの原因は、衣類に付いた汚れが雑菌の餌となり湿度によって繁殖し
その雑菌から排せつされた糞によるものです。
「2023年10月の豆知識」 をご参照下さい。
カビの原因も衣類に付いた汚れがカビの餌となり湿度によって発生します。
ニオイはきれいに洗濯をすれば落とせますが、カビは繊維の奥深くに残存し
完全に除去するのは難しく、染色に悪影響を与える場合もありますので発生
させない事が肝心です。
「2」洗濯で汚れをしっかり落とす
汚れを落とすことや不快なニオイを防ぐために洗濯機を最新型に買換えたり
「消臭抗菌剤」や「香りのビーズ」などを使われる方が少なくありません。
しかし、実は洗濯方法を見直すことが最も効果が高く経済的なのです。
洗濯の基本 ① 衣類 ② 水量 ③ 洗剤使用量の3つの量を目分量や勘に頼らず
適正に守ることが肝心なのです。
まず、洗濯機に洗濯物を入れ過ぎないこと。次に、洗濯物の量に適した洗剤量
を使用すること。洗剤の量で洗浄力は大きく変わります。
洗濯機は洗濯物の量によって、自動的に水量を変化(増減)させています。
洗濯物が多ければ水量も多くなります。それに伴って洗剤量も増やさないと
洗剤不足によって洗浄力が大きく下がってしまいます。
弊社液体洗剤『LESSIVE』の使用量
弊社強力消臭粉末洗剤『Lessive en poudre』の使用量
「3」衣類のカビやニオイに効果がある酸素系漂白剤の併用
梅雨シーズンは洗剤に加えて、酸素系漂白剤の併用をお勧めします。
洗濯には酸素系漂白剤を使用します。※ 塩素系は使用しません。
但し、下記の洗濯マークが付いた衣類には使用出来ませんのでご注意
ください。
漂白禁止 水洗い不可
金属製の付属品が付いた衣類
含金属染料を使用した衣類
酸素系漂白剤には顆粒(粉末)タイプと液体タイプの2種類があります。
顆粒(粉末)タイプの成分は、過炭酸ナトリウム、液体タイプの成分は過酸化
水素水です。水に溶解させると酸化反応をおこして酸素を放出し、色素など
を分解し漂白(除菌)します。
顆粒(粉末)タイプは弱アルカリ性なのでパワー(漂白力)が強くデリケート
衣料には向いていないのでご注意ください。
液体タイプは弱酸性なので顆粒(粉末)タイプよりやさしく漂白(除菌)します。
顆粒(粉末)タイプ・液体タイプのいづれかを洗剤と一緒にご使用ください。
使用量に付いては提供メーカーの指示に従ってください。
「3」節水し過ぎない
洗濯は綺麗な水を必要量使って下さい。お風呂の残り湯の使用はお避け
ください。お風呂の残り湯には身体から出た汚れや脂分や雑菌が含まれ
ています。お風呂の残り湯をご使用になるとそれら余分な成分が洗剤の
洗浄成分を浪費させてしまいます。その結果、洗浄成分が不足し洗剤本
来の洗浄力を大きく落してしまいます。どうしてもお風呂の残り湯をご
使用になる場合は、洗剤の使用量を規定量より10%~20%ほど多く
ご使用されることをお勧めします。
すすぎは3回を基準に繰り返し、十分に汚れをすすぎ切る事が大切です。
注水すすぎを活用すると、さらにすすぎ性が向上します。
すすぎは、洗いと同様に洗濯で大切な行程です。すすぎにはお風呂の残り
湯をご使用になるのはお避け下さい。
「4」出来るだけ短時間で完全に乾かす
洗濯の後は脱水と乾燥です。梅雨時は特に部屋干しの機会が多くなります。
部屋干しで効率よく乾燥させるための5つの方法。
① 脱水時間を通常より2分程度長く取る。
② 洗濯物の同士の間隔を広く取って、幅広のハンガーを使用する。
③ 新聞紙を洗濯物の下に丸めて置いたり、洗濯物の間に吊るしたりして
湿気を新聞紙に吸収させる。
④ 洗濯物はエアコンを付けている部屋で乾かす。
⑤ サーキュレーター・除湿衣類乾燥機・布団乾燥機を活用する。
ご家庭にタンブラー乾燥機がある場合は、部屋干しで9割ほど乾かした後、
タンブラー乾燥機で二刀流乾燥させれば、タオル類はふっくら仕上がります。
◎ 液体酸素系漂白剤を使った裏技
使用中ニオイが気になったタオルや衣類の消臭に効果的!!
水またはお湯1Lに、液体酸素系漂白剤を20~40mlの割合で溶かし
た漂白液を作成します。※お湯(50度前後)の方が早く効果が出ます。
※注 火傷にご注意ください。
漂白液をスプレー容器に移して洗濯物がしっとり濡れる程度に直接スプレー
するか、漂白液にそのまま漬け込んで30分ほど放置後、洗濯して下さい。
裏技での洗い時は洗剤だけを使用し、酸素系漂白剤の併用は不要です。
2時間以上の放置は生地を傷めたり変色する恐れがあるのでお避けください。
※注 残った漂白液は、洗濯槽に入れて使い切って下さい。
漂白液は、作成後時間が経過すると漂白(除菌)効果が無くなります。
ぜひ一度、お試しください。
~編集~
クリーニング師
繊維製品品質管理士(TES)
芝田 豊治