みなさん、こんにちは EMBAUMER です
         
10月後半に差しかかると残暑厳しい季節から急に季節が駆け足で過ぎていくようです。これからの秋冬は、温かくおしゃれなニットを着用する方が多いでしょう。そこで今回の豆知識は、洗濯してクローゼットに仕舞い込んでいたニットの正しいケア方法を紹介します。ニットをきれいに着用するには、日ごろのお手入れがとても大切です。ニットを正しくケアしてお気に入りニットを長く着用しましょう。 

《ニットの素材について》

ニットには色々な素材が使われていて、素材ごとケアする方法が異なります。代表的な4つの素材についてお話します
 

【1】ウール
ウールは、羊の毛から作られた天然繊維です。羊は全世界で約3,000種以上存在しますが、その中で最も良質な羊毛 (ウール) が得られる羊の品種が「メリノ種」と言われています。このメリノ種から得られるウールが「メリノウール」です。繊維の間に多くの空気を含むため、保温性が高い素材ですが、グレードによっては肌ざわりがチクチクとする欠点があります。一般的に水に弱く、濡れるとフェルトのように硬くなって風合いが失われてしまうことがあります。
 
【2】アクリル
アクリルは、石油を原料にしたアクリロニトリルから作られる合成繊維です。ウールに似た風合いで柔らかく他の素材と混紡されることが多い素材です。水洗いに適していますが、混紡製品の場合は洗濯をする前に洗濯表示を確認してください。また、摩擦によって毛玉や静電気を起こしやすく、静電気は汚れや毛を寄せ付けてしまいます。
 
【3】カシミヤ
カシミヤは、カシミヤ山羊の毛から作られた天然繊維です。群を抜いた暖かさとしっとりとした質感に加え、独特の光沢があります。ウールより毛が細く繊細なため、水洗いには適しません。ドライクリーニングでもカシミヤの質感が損なわれやすい繊細な素材です。
 
【4】モヘア
モヘアは、アンゴラ山羊の毛から作られた天然繊維です。ふわふわとした肌触りで着心地がいいですが、毛が抜けやすい点に注意が必要です。
この毛は非常に柔らかく光沢があり優れた保温性を持ちふわふわした感触が特徴です。また、モヘアは色鮮やかに染めることができるため、カラフルな衣類を作ることが出来ます。モヘアはデリケートな素材であるため、水洗いには適さずドライクリーニングがお勧めです。
 

《ニットのお手入れ》


「1回着たら数日は休ませる」
お気に入りのニットを連日で着ることは避けましょう。ニットは1回着たら数日は休ませることが長く着るためのポイントです。ニットは着用時の摩擦によって毛羽立って毛玉となります。着用時の毛羽立ちは、湿度と静置によって徐々に収まりますので、毛羽立ちを収めてから着用するように心掛けましょう。
 
「脱いだらブラッシング」
ニットを1日着ていると、ホコリが付いたり繊維が絡まったりします。そこでニット用の洋服ブラシで着用した後にブラッシングすることがおすすめです。ニットの編地に沿って優しく払うようにブラシをかけます。ブラシの毛の素材は、静電気を起こしやすいので化学繊維ではなく馬や豚などの天然毛がおすすめです。ホコリや毛はコロコロを使って取り除きましょう。
 
「汚れやシミはすぐに落とす」
ニットに汚れやシミを付けてしまった時は、すぐに落としましょう。食べ物や泥などの固形物はすぐにティッシュでつまむように取ります。
汚れやシミが付いた部分の裏側にティッシュやタオルを敷いて、上から洗剤を付けて叩き洗いをします。シミ抜き後はニット全体を必ず水洗いしましょう。水洗いをせずに放置すると、輪シミが発生してしまうことがあります。ウールは洗濯表示を確認してください。手洗い不可マークが付いている場合や、カシミヤ・モヘアは自分でせずクリーニングに出しましょう。
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「毛玉取りはこまめに」
ニットに毛玉ができていたら、はさみや毛玉取り機で処理をしましょう。はさみの場合は、小さい眉毛ばさみや糸切りばさみなどで周りの糸や生地を切らないように優しくガムテープなどで持ち上げながら切ってください。毛玉取り機を使う場合は、平らなところで行いニットに穴を空けないように気を付けてください。

 
「畳んで収納する」
お手入れが終わった後のニットは、体温や湿気を取るために一時的にハンガーなどにかけて風通しをしましょう。ただし、ニットをハンガーにかけたまま収納するのは厳禁です。ニットが伸びたり型崩れしたりしてしまうので、ニットは必ず畳んで収納をしましょう。


 

《ニット着用前の裏ワザ》

洗って収納しておいたニットを取り出すと、「ガサガサ(ゴワゴワ)している」「肌さわりが硬い」「ボリュームがない」「静電気でパチパチする」「ほこりや毛が付いている」そんなことはありませんか?
それらの原因として考えられるのは、「洗剤を使い過ぎて洗った」「柔軟剤を使用しなかった(少なかった)」「乾燥機を使った」「天日干しした」などです。そんな時の解消方法は・・・柔軟剤シャワースプレーです!!
水500ccに柔軟剤4~5滴の割合で薄めたシャワー液を作り、ニットがほんのり湿る程度までスプレーして、陰干しで風乾させれば解消します。
※ カシミヤやモヘア素材へのご使用はお避けください。
※ スプレー時は平置き、風乾は平干しで行なってください。
(伸びたり型崩れすることが有りますので、ハンガーアップの状態では行わないでください)
※ 洗濯後未着用の状態で行なってください。
 
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今回は、ニットの素材とケアについての豆知識でした。これからの季節にニット衣料は必需品です。一日でも長く着用出来るように日々のケアに努めましょう。
 

<作成・編集>
アンボメー株式会社
クリーニング師
繊維製品品質管理士(TES)
芝田 豊治
        

<記事監修>
アンボメー株式会社
代表取締役 CEO
 片岡 友美